プレスリリースの書き方①

 新聞などメディアの記者が取材をしたくなるような「刺さる」プレスリリースをつくるには、まず相手を知ることが大事です。一般にメディアの記者は中立、公平な立場から公益に資する記事を書いていますから、自分の記事を広告代わりにされることを嫌います。宣伝に利用しようとの意図を察すると、記事の扱いが小さくなることがあります。効果的なパブリシティー(メディアに向けた情報発信)には記者の仕事を理解し、尊重する姿勢が大切です。

 メディア自体を知ることも必要です。記事掲載を目指す媒体が、どんな記事や番組を取り上げているのか、よく研究する必要があります。

私の一冊

吉田修一 著

文藝春秋(文春文庫)2015年5月刊

 台湾に日本の新幹線が走る。NHK土曜ドラマで、台湾新幹線完成までの工程が見事に映像化された。吉田修一の小説『路』。商社の台湾支局に勤める多田春香と、日本で働く台湾人の若手建築家・劉人豪(エリック)のすれ違い人生を軸に、二人を取り巻く日台の人々の、国や時を超えてつながる思いを描く。

 台湾生まれで戦後日本に引き揚げた葉山勝一郎は60年前、台湾人の同級生・中野に浴びせた言葉を心の闇としてきた。「お前は日本人じゃない。二等国民との結婚を曜子さんのご両親が許すだろうか」。妻に先立たれ、再訪した台湾で再会した中野は立派な開業医となっており、終末期を迎えた勝一郎に「この台湾で死ね」と、自分の病院に来るように勧める。

 台湾の人たちが日本を思う気持ちに、日本人はいつ気付くのか。

そら豆

さわやかな風が木々の緑とたわむれる頃となりました。初夏の代表的な味覚の一つ、そら豆は6月頃までが旬です。さやが上向きにつくので、空を向いた豆から「空豆(そらまめ」という和名になったといわれています。一般的な食べ方は塩茹でですが、茹ですぎると栄養分が逃げてしまい、豆も柔らかくなりすぎてしまうため、2~3分を目安に茹でると良いそうです。たんぱく質、ビタミン類やミネラルなどを多く含むそら豆。旬の食材を味わい、これからはじまる本格的な夏の暑さに備えたいですね。

私の一冊

「永遠の翼」Fー4 ファントム

小峯隆生 著、柿谷哲也 撮影

並木書房 2018年11月月刊

 昨年3月、日本の空を半世紀にわたり守ってきた、F-4EJ戦闘機(ファントム)が全機退役しました。本書はF-4ファントムを愛するパイロットはもちろん、機体を知り尽くした現場の整備員の思い出を紹介しています。

  隊員たちの思い出や現場の話、災害救援時の体験談などが読みやすく書いてあります。読めばF-4に関わる隊員が、どれだけの愛情と誇りを持って接しているか分かると思います。

八十八夜

5月2日は八十八夜です。夏も近づく八十八夜~という歌にもあるように、夏の準備を始める目安でもあります。八十八という末広がりの数字から縁起のいい日と考えられ、「八十八夜に摘まれた新茶を飲むと長生きできる」という言い伝えがあります。その年の最初に新芽を摘み作ったお茶を、新茶または一番茶と呼び、寒い時期に養分を蓄えた新茶(一番茶)は、その後に摘まれる茶葉よりも栄養価を多く含むといわれています。夏の準備に一息入れて、新茶をゆったりと味わってみてはいかがでしょうか。

緑内障について④

 緑内障は完全には予防できませんが、健康的な規則正しい生活は、目の健康にとっても大切です。40歳を越えたら年に1回は眼科健診を受けてください。早期発見ができれば、早期治療が可能です。この病気は自覚症状が明確でなく、残念ながら一度失った視神経を回復させることは現代の医療では難しい状況です。しかも、少しずつ病状が進んでいきます。大切なことは治療を維持して、その進行を遅らせることです。眼科医による正しい治療を続けて、緑内障と上手に付き合いながら、長い人生、明るい視力を保っていきましょう。

緑内障について③

 緑内障の検査方法には、眼底検査、眼圧検査、視野検査、OCT検査(光干渉断層計検査)などがあり、各検査を重ね緑内障かどうかを調べます。緑内障と診断されたら、検査を継続し、その進行度を調べ、治療の指針とします。緑内障の治療法の90%以上が投薬治療(点眼薬)です。それでも治療効果が得られないときは、レーザー治療や手術療法を行うこともあります。

緑内障について②

 日本では、中途失明の原因の1位が緑内障となっており、40歳以上の人の5%、20人に1人が罹患しているとされています。年齢の上昇とともに増え、70歳以上では10人に1人が罹患していると想定されます。緑内障の原因はまだよく分かっておらず、高齢になるほど患者が増えることから加齢が原因の一つとも考えられています。

緑内障について①

 緑内障は、目の視神経に異常が起き、視野が狭くなったり視力が低下したりする目の病気です。目には、水晶体や角膜など血管がない組織に栄養を与えたり代謝物を洗い流したりしている房水といわれる液体があります。その房水が眼球にたまり過ぎると眼圧が上昇し、その結果、視神経が圧迫され、視神経の陥凹(へこみ)や萎縮が起こり、視野の欠損、視力の低下を来し、緑内障となります。

私の一冊

 「もしも徳川家康が総理大臣になったら」

眞邊明人 著

サンマーク出版 2021年3月刊

 日本におけるコロナ禍で、ついに総理官邸でクラスター発生、総理が感染し死亡する。そこで政府はAIと最新ホログラム技術で過去の偉人を復活させ、最強内閣を発足させる。

 総理大臣に徳川家康、官房長官に坂本竜馬、経済産業大臣に織田信長、厚生労働大臣に徳川綱吉、総務大臣に北条政子、財務大臣に豊臣秀吉など錚々たるメンバーが、新型コロナを収束させ、政治に信頼を取り戻すため、えげつない決断力と実行力によってこの難局を乗り切るーという「もしも」の話。

 しかし「もしも」の中でも描かれるコロナ禍の状況は現実そのもの。そんな中、この最強内閣による日本初のロックダウン、全国民への50万円給付、リモート万博など大胆な政策の実行が見どころ。執筆後の出来事を取り入れた続編を希望します。