私の一冊 失敗の科学

マシュー・サイド 著 有枝春 訳

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2016年12月刊

 失敗と聞くとネガティブなイメージがあります。「失敗をしないようにするにはどうすべきか」ということが書かれているのではと予想しつつ本書を手にしたのですが、むしろ失敗をポジティブに捉えるべきである、ということを学ばせてもらいました。

 タイトルにある通り、本書ではさまざまな角度から失敗が分析されています。特に、航空業界と医療業界での失敗の捉え方の違いに関する事例は、自身の失敗への向き合い方を考えさせられる、非常に印象深い内容でした。

 「成功」の反対は「失敗」ではなく、「諦め」であると学んだことはあったのですが、本書から多くを学ぶことが成功への道しるべになることを知り、失敗に対する捉え方が大きく変わるきっかけを与えてもらえました。