私の一冊

地球の秘密

坪田愛華 著 出版文化社 2004年刊

 地球を救い、その未来を問いかけるこの本は、誕生して30年になります。作者の坪田愛華さんは1991年12月、小学6年生の宿題として、得意の漫画でこの作品を描きました。ところが、その数時間後に突然倒れ、12年という短い生涯を閉じたのです。

 ご両親が遺作として作品コピーを同級生に配ったのがきっかけとなり、92年6月には国連本部で英語版をパネル展示。同年リオデジャネイロでの地球サミットでも紹介され、世界の指導者層から高い評価を得ました。93年の国連グローバル500賞を子どもで世界初受賞、国の平成4年版『図で見る環境白書』の表紙にも採用されています。発刊以来11カ国語に翻訳され、ミュージカルにもなり、今も店頭に並ぶ本。子どもさん、お孫さんとご一緒に。